疾患と症状が頭蓋頸椎不安定症に根を下ろしているならば、一般的な画像検査では発見されにくいのが現実です。複雑な末端症状にのみとらわれながら時間だけを過ごす状況に陥りやすくなります。複数の検査を受け、薬を服用し、運動とリハビリをしても症状は消えず、さらに悪化していくこともあります。
隠れた原因を見つけ出し正常化することは、困難に見えた複雑多端な症状から抜け出すための鍵となります。
良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎などによる激しいめまいは治まったものの、目がぼんやりして霞みながらめまいがするという訴えがあります。
「目がめまいする」と表現されます。
特にスーパーマーケット、デパート、ショッピングセンターなど人が多かったり陳列された商品が複雑な場所でこのようなめまいが悪化すると言います。歩くとき視野が上下に揺れたりめまいと疲労感に襲われると言います。
このような視覚性めまいは、その原因は何でなぜ改善しないのでしょうか。
「ブレインフォグ、めまい、原因不明の症状に苦しんで9年になります。神経内科、精神科、徒手療法、心理カウンセリングとやっていないものがないほど、病気を治療しようと多くの場所に通いました。ブレインフォグ、非現実感、文字が読めない、めまい、後頸部のこり、神経痛、全身痛、光と音に敏感、ビジュアルスノウ、左目が抜けそうな痛みなど、症状は悪化し続け、仕事ができない状況でした。人の多い場所に行くと症状がひどくなりました。」
「良性発作性頭位めまい症(BPPV)で、くるくる回るめまいは良くなったのに、頭が重くてぼんやりした感じは相変わらずです。」
「朝起きると頭の中がぎゅっと詰まったような感じで、目もかすんで明るくありません。集中力が以前のようではなく、いつも疲れています。」
「頭がぼんやりして、頭の中に何かが詰まっているような感じです。」
このように、良性発作性頭位めまい症(BPPV)後に頭が重くてめまいがあり、頭の中がすっきりせず混濁して息苦しさを訴えるケースをよく見かけます。
かつて、ほとんどの人々が「地球は平らで、太陽が地球の周りを回る」ことを常識として信じていました。数人の徹底した努力と発見によってこの常識が覆されるまでは。
アルツハイマー病のような認知症は、脳の中に毒素物質が蓄積し続け、神経細胞が死んでいくしかない疾患と考えられています。いわば出口のないトンネルに入ったように、症状は改善する余地なく日常生活が不可能な末期段階へと進んでいくものだと思われています。
これもまた、今や間違った常識です。
頸椎椎間板ヘルニアで様々な治療を試みた方々が時折来院され、症状の深刻さを訴えながら治療の可能性を問い合わせる場合がよくあります。
腕、肩、頭部の激しいしびれ症状、耐え難い頸部痛、正気を完全に保つことが難しいほどの頭痛とめまい、どのような姿勢でも首と頭を楽に保てない苦しみで、すでに受けられる治療はすべて試した患者さんたちが、治療が可能かどうか気になっているのです。
頸性めまい、メニエール病、良性発作性頭、位めまい症、前庭神経炎、持続性知覚性姿勢誘発めまい、眩暈、目のめまい、平衡感覚異常
めまい疾患の病理を深く掘り下げると、その根底には頭蓋頸椎不安定症が隠れています。
「15年間めまいで一人では外出できないほどでした。立っていると揺れ、酔ったように歩いてしまいます。起き上がるのも本当に慎重に起き上がり、壁の手すりを掴んでやっと立ち上がります。本を見ると失神しそうになり、ぼんやりして意識を保てません。頭が圧迫される感じがあり、目もいつも疲れて抜けそうな感じです。消化不良がいつもあってサイダーが手放せませんでした。無気力、疲労感が常にあり、体が辛くてイライラすることが多かったです」
毎日のように続く不快なめまいと、頭を覆う霧のような感覚。
突然襲ってくる回転性めまいとは異なり、外には現れず自分だけのものであるがゆえに、さらに耐え難い苦痛となります。休息を取り十分に睡眠をとっても爽快感がなく、昨日と同じぼんやりしためまいがそのまま繰り返されます。良くなる兆しが見えないまま不安感はどんどん大きくなり、業務や日常生活が思うようにいかず挫折感に陥ります。
このようにめまいが続き、生活の質が破壊されたまま以前の活力を回復できない状況によく遭遇します。
毎日続くめまいを軽減させ、めまいがなかった以前の活力を取り戻す方法は本当にないのでしょうか?
耳に水が溜まったような感じ 飛行機の離着陸時に経験するような耳の詰まった感じや圧迫感 小さな音にも苦痛を感じる聴覚過敏
耳閉感や耳閉塞感は、不快な耳鳴り、聴覚過敏を伴ったり、音が聞こえにくくなる聴力低下、耳の中で割れたり破裂するような音、耳鳴り、耳の中や耳周辺の痛み、めまいを伴うこともあります。何よりも耳閉感による息苦しさ、小さな音にも敏感になり苦痛を感じるほどの激しい耳鳴りや聴覚過敏を主な症状として来院される方が多くいらっしゃいます。
めまいで病院を訪れると、人によって異なる診断名を告げられます。ある人は良性発作性頭位めまい症(BPPV)、またある人はメニエール病、あるいは頸性めまいという名前を聞きます。薬も治療法も異なりますが、症状は続き、これらの疾患から抜け出せない場合が多くあります。
しかし、これらのめまい疾患は互いに異なる病気ではない可能性があります。頸椎アライメント異常、そして耳と頸部を結ぶ筋膜系の機能障害という共通した病因から始まる症状群であるという観点に注目する必要があります。つまり、同じ根から派生した症状のスペクトラムである可能性があるということです。